穏やかな時間が流れる街、ルアンパバーン。
しかし、過去には戦争があり、その影響が今でも色濃く残っている地域でもあるのです。
そんなラオスの現実を知ることができるのが、ラオスの不発弾を展示する「UXO LAO Visitor Center」です。
UXO LAO Visitor Centerは、他の観光スポットとは少し雰囲気の異なる施設です。
決して明るく楽しい場所ではありませんが、今もラオスで続く不発弾問題について知るうえで、意義のある場所だと言えます。
施設自体はコンパクトで、観光の合間にも立ち寄りやすいのも魅力です。
僕は今回、近くのハーブサウナとあわせて訪れましたが、30分〜1時間ほどあればひと通り見学できます。
UXO LAO Visitor Centerの基本情報
| 住所 | Wat Naviengkham village, Luang Prabang, ラオス |
| 営業時間 | 月〜金 8:00〜11:30、13:00〜16:00 |
| 公式HP | https://uxolao.gov.la/ |
| 入館料 | 無料 |
UXO LAO Visitor Centerとは?

実はラオス、ベトナム戦争の裏でアメリカから大量の爆撃を受けていた過去があるのです。
「秘密の戦争」とも呼ばれるこの戦争では、1964~1973年の9年間に、200万トンとも300万トンとも言われる爆弾が投下されました。
これは当時のラオスの人口で計算すると、1人当たり1トンもの爆弾が落とされたことになります。
痛ましいことに、ラオスは「1人当たり、世界で最も爆撃を受けた国」として記録されているのです。
そして、その痕跡は今でも「不発弾」として残っているのです。
UXO LAO Visitor Centerは、このような今も残る不発弾の問題について学ぶための施設なのです。
UXO LAOの活動

UXOとは「Unexploded Ordnance」の略で、「不発弾」という意味です。
そしてUXO LAOは、その不発弾処理のためにラオス政府が設置した組織なんです。
現在はビエンチャンに本部を置き、ルアンパバーンを含む9県で活動しています。
UXO LAOの主な役割は、不発弾汚染の調査、土地の除去作業、住民から発見通報があった際の対応、そして危険教育です。
実際、今でも不発弾が見つかっており、日本を含む各国の支援の下で不発弾処理活動が行われています。
展示内容は実物の不発弾が中心

UXO LAO Visitor Centerの敷地内には、実物の不発弾や爆弾の残骸が展示されています。
実際の爆弾は想像以上に大きく、かなりのインパクトがありました。
館内には爆弾を使ったオブジェやクラスター爆弾も
館内はかなりシンプルで、展示を見るスペースと、映像を視聴できるスペースに分かれていました。
正直なところ、展示品の数そのものは多くありません。
ささっと見るだけなら10分ほど、説明パネルも含めてしっかり見るなら30分ほどあれば十分だと思います。
特に印象に残ったのが、ブース中央に展示されていた爆弾の外殻に文様を施したオブジェです。

一瞬かわいいと感じたものの、よく見ると、ただただ戦争の悲惨さを描いたもので、戦争へのアンチテーゼを感じられました。
その他、地雷や金属探知機なども展示されており、UXO LAOの活動が少し見えてくる気がします。
もうひとつ、個人的にインパクトを感じたのはクラスター爆弾。

大量の子弾が詰められた爆弾を目の前で見ると、不発弾問題をリアルに感じられます。
映像作品もぜひ見ておきたい

館内の奥には、映像が流れるブースがあります。
ここでは、第二次インドシナ戦争の歴史やUXO LAOの活動を扱うドキュメンタリーを視聴できました。

1作品5~10分程度でした。
映像はYouTubeにもアップされていますので、UXO LAO Visitor Centerを見学した後、ホテルで視聴するのでもいいと思います。
不発弾から作ったアルミ製品の展示もある


入口近くのショーケースには、不発弾由来のアルミを使ったカトラリーやアクセサリーも展示されていました。
かつてルアンパバーンでは、溶かした不発弾から作ったスプーンやバングルをよく見かけたものです。



最近は以前ほど目にしなくなった印象ですが、こうした展示を見ると、不発弾問題が人々の暮らしや文化にも複雑に結びついていたんだなと改めて感じますね。
不発弾由来のアルミ製カトラリーなどは、今でも一部のお土産屋さんやナイトマーケットで販売されています。
戦争の負の遺産をアップサイクルしたこれらの品は、今でも旅のお土産として人気がありますね。
見学するときの注意点
UXO LAO Visitor Center は、ベトナムの戦争証跡博物館のようにショッキングな写真展示が並ぶ施設ではありません。
ただし、扱っているテーマは重く、決して気軽な気分で楽しむタイプの観光スポットではありません。
展示内容には戦争や事故、被害者に関連する話が含まれているため、人によっては重く感じるかもしれません。
また、入場は無料ですが、施設では寄付を歓迎しています。
館内の入り口には寄付金を入れるボックスがあるので、見学して意義を感じた場合は、寄付を検討してみてください。



僕も2万kipほど寄付してきました。
ラオスの実情を深く知りたい人におすすめのスポット


ルアンパバーンのUXO LAO Visitor Centerは、不発弾という重いテーマを扱う小さな展示施設です。
決して楽しい場所ではありませんが、そのぶん強く印象に残る場所でもありました。
市街中心部から少し離れているものの、自転車があれば簡単に行ける距離にあります。
見学時間も長くはかからないので、観光の合間に立ち寄りやすいのも魅力と言えます。
ルアンパバーンの表面的な美しさだけでなく、その背景にある歴史や現実にも触れてみたい方は、ぜひ足を運んでみてください。
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